ワイルドだからこそできる、ある意味唯一無二なプラヨー
ウィルダネスのプラバージョンということで、プラ好きでもありウィルダネス好きでもあるので購入。軽くレビュー。 色んなメーカーでメタルの廉価版としてプラヨーが作られる(逆もしかり)事が多いが、どっちにせよ大きくスペックを変えないと性能維持は難しい。具体的には直径を大きくしたり、リムを分厚くしたり、重量を増やしたり・・・と。結果として同じ系統なのにスペックが全然違う、なんてこともザラ。しかしこのウィルダネスPCは驚くべきことに、スペックが元の機種とほぼ大差ない。違いと言えば重量が約1.5g増加したのとアクセルが伸びたくらい。直径と幅はなんとメタルと変わらないのである。2020年に復帰してから多くのヨーヨーを見てきたが、多分初めてではないだろうか。元々ワイルドと言うメーカー自体、サイズの大きいヨーヨーを是として推しているし作っていることから、元々大きいウィルダネスをプラ化するにも大きなスペック変更をしなくても十分性能を発揮できると踏んだんだろう。それでも流石にサイドフェイスは最早面影が無い位にはガラッと変わり、リムは見た目でも二倍以上は有ろう厚さ、フィンガースピンスポットの有効利用の為に段差は無く、ロゴすらないシンプルさと、潔い位に振り切って作られている。 こうなると楽しいのがウィルダネスとの振り比べである。重量が増えたこと以外ほぼ変わりないスペックなので、メタルとプラの違いを明確に感じられる。ウィルダネスが大きさと重量に反して比較的軽めで素直なフィーリングに対し、PC版はスペック通りの重厚さとプラの柔らかさが際立つ。メタルはフィーリングと切り返しのキレが良く動かしていて気持ちいい分、PC版は動かす際のしっかりとした手応えとリム偏重の重量感、ストリングタッチの柔らかさがいかにもプラヨーだと実感。競技用としても勿論だが、カジュアル用としても役立つだろう。単体性能として見てもプラヨーではトップクラス。スリープの伸びも素晴らしく、練習用としても活躍が期待できる。ボディ全体が擦りガラスのようなサラサラ仕様なので手触りも優しく、フィンガースピン時にも効果を発揮。フィンガースピンスポットも少し浅く広めで外周も緩やかなすり鉢状、しかも余計な段差がないので大分やり易い部類に入る。余計な装飾が無い分、プラの透明感が一層際立って普通に置いていても結構様になるのが心憎い。これでクリアは4000円を切るのだからコスパを考えると相当破格。流石に新色機種はロゴや柄が入って値段が上がっているが、それでも他の高級プラヨーには全く引けを取らない。 ワイルドだからこそできた、一種の奇跡的なプラヨー。バインド初心者は勿論、プラヨー好きやワイルド推し、大きいヨーヨー・重いヨーヨー好きにも十分応える性能。ワイルドレスと並んでワイルド入門用にも捨てがたい。余裕があったら買うのをお勧めしたい機種。












