フラッグシップモデルに恥じない性能
ここ最近リワインドでも関りが増えるようになったワイルド。中国チャンプのチェン・ヤン選手がオーナー兼設計に携わっているメーカーなのだが、2023年発売してから継続的に新色が発売されているこの機種。評判も上々と聞き、興味が出てようやく買う機会に恵まれたので簡単にレビュー。 今現在のワイルドを代表するフラッグシップモデルのひとつなのだが、フラッグシップと言えばC3ならクラウン、JTならミラージュというように「顔」となるモデル。下手な機種では務まらないが、振ってみると「流石にフラッグシップ名乗ってるだけはある」と納得できる。まずサイズ。直径も大き目ながら幅が50mmオーバーの52mm。当時50mmでもかなり未知の領域だったのに更に2mmプラス。正直「デカすぎやろ」と思ったが、持ってみると「デカいなりに収まりが良い」形状なので使い辛さや握り辛さは感じにくい。振ってみるといい意味で色々と裏切ってくれる性能だとわかる。サイズが大きいのにフィーリングは非常に素直。投げると僅かに後ろにヨレるが正直誤差の範囲内。投げて最初は大きさ故にわりかしゆったり目の挙動だが、プレイヤーの動かし方次第で遅くも早くもなる。そのままゆったり動かすこともできるし、レールコンボや高速縦コンにもしっかり追従するだけの動かしやすさ・反応性も備えている。リムの厚みが均一に近く、そこまでリム偏重じゃない機種の一つで、「重量」「直径」「技術」とヨーヨーを回す要因があるが、ウィルダネスは多分「直径」「技術」で回すタイプだと思われる。なのでモノメタルの操作性・一体感をより強調して前述の挙動が可能なのだろう。余談だが買ってすぐに練習会に来てた人に試し振りしてもらった感想が「リムがジェンポップ(ヨーヨーファクトリー)だわ」と笑いながら言ったのが自分もツボって笑ってしまった。言いたいことは分かる。「リム盛ってないのにめっちゃ回る」そういうことである。サイズが大きい分リムもそこまで厚くないので一見すると「しっかり回るかな・・・」と思うがリムの厚みに反してスリープの伸びは素晴らしい。このサイズ感で素直なフィーリング、しかも安定性も高くしっかり回る。最初は面食らうかもしれないが、使っていくとこの機種でしか味わえない安心感のようなものが感じられる・・・かも。少なくとも大きさだけで避けるのは勿体無い機種。伊達に23年世界大会でチェン・ヤン選手含むメンバー全員が使用した実績があるわけだ。カジュアルにも振れるし、フリースタイルの様なガチ勝負にも申し分ない。モノメタルでは値が張る部類に入るが、その値段に負けない性能を誇る。興味があったり余裕があるなら手に取ってみてほしい。