チタンの廉価版と侮るなかれ、至高の贅沢品
チタン専門メーカーのラフトヴァークから、フラッグシップモデルであるフルヴィアのモノメタル(アルミ合金)版が出たので記念品的な意味合いで購入。軽くレビュー。 リワインドで最初に扱った商品であるフルヴィアRと比べると重量3gアップと幅3mmアップ、近年でたプラスチックフルヴィアとだと直径3mmダウン、重量約0.5gダウン。単純比較だと意外にもチタン版よりプラスチック版に近い。ただフルヴィアRは2016年販売なので幅広化の流れを考えればどっちも遠からず、と言った感じだろうか。数値スペックは至って標準。サイズ感や重量は極々平均的。Hプロファイルも特段変わった形でもなく、初代フルヴィアから変わっていない。見た目でせいぜい変わった所と言えば、フェイス部分から見たリム部分の溝くらいだろうか。まあこちらばプラスチック版からあるものだから別段変わった、と言えるものでもない。デザインロゴはラフトヴァークらしい、フェイス中央にあるレーザー文字のみとシンプル。仕上がりは非常に美しく、箱の仕様もあって高級感と贅沢感が凄い。ブラストがきめ細かい上にムラが無く、高級調度品のような存在感。振らずに持っていたり眺めたりするだけでも満足感が高い。 して、肝心な性能であるが・・・端的に言うと「記念品のカジュアルヨーヨーを買ったらガチ性能の競技ヨーヨーを叩きつけられた」感じになった。商品説明文における多分唯一の性能的長所『よく回る』正直なところ期待半分ネタ半分くらいに思っていたが、怖いくらい回る。言い過ぎかもしれないが、モノメタルで言うならターニングポイントのヨーヨー並に回る。スリープの伸びがモノメタルの割におかしい。数値スペックや形状に特異な点が見当たらないのに、どうしたらこんなに回せるのか不思議でならない。他は尖った所も無く、至極扱い易いモノメタルヨーヨー。程よいサイズで手に馴染み、動かしやすさと重量感がお手本と言った感じで練習から本番まで何にでも使いやすい。実はモノメタル000も購入したのだが、自分が考えた程の性能では無かったのもあって今回の期待値は低かった。そう思うと今年買ったヨーヨーの中で一番期待値の振れ幅が大きいヨーヨーだろう。パクファやスカイヴァ2のように元々良い・もとになったヨーヨーが良かったと分かった上で期待して購入するのはままあるが、今回の様なパターンは中々無い。値段はバイメタル近くに張りはするが、この性能と贅沢感・満足感・高級感を考えると安いとすら思える。これをカジュアル用に振ると思うとまさしく贅沢の極である。ラフトヴァークは再販が少ないので、余裕がありかつ興味がある人は是非とも買ってみてほしい。ピックアップコラムにあるが、ラフトヴァークは創立から8年、アルミ合金(A6061)ヨーヨーを作ったことが無いという異色のメーカー。もしかしたら、だからこそこの逸品が生まれたのかもしれない。










