帰ってきたプロヨー! どこか懐かしく手に優しい引き戻し
サイズAベアリングを搭載した引き戻し機種、ということで最近の方は不安に思うかもしれませんが、戻りの良さに比べて格段にすべりがよいです。サイズAはサイズC-より幅が広く、またそれほど狭めなくともしっかり戻ってくれるからです。カドの丸いバタフライ形状は、戻ってきたときに手が痛くなく、馴れていないプレイヤーにも最適です。初めてヨーヨーに触るけど金属製が欲しい、または20年前に「スプリット・ジ・アトム」ぐらいまでできていたけれど最新のヨーヨーの性能を知りたい、と言う人の入門としておすすめできるスペックです。また、本機は90年代のメタルヨーヨーを知るプレイヤーにも懐かしさを感じていただけるでしょう。この形状は、かつてヨーヨーファクトリー社長達が経営していたメーカー・プレイマックスの「コールドフュージョンGT」を意識していると思われます。この会社はダンカンに買収されたのですが、試しに「ドラゴンフライ(フレイムウイング)」をお持ちの方は比べてみてください。そっくりでしょう?レスポンスこそコルクからシリコンに変化しましたが、サイズAの戻りと滑りを存分に活かしたセッティングは在りし日のプレイマックス、初期のヨーヨーファクトリーを思い起こさせます。初期のフルメタル「グラインドマシーン」シリーズ(2やプラスチックではなく初期型)や、「ヴェロシティ」のご先祖様にあたる「FAST401」シリーズは、サイズAの良さを十二分に引き出したフルメタルヨーヨーでしたが、それらから小径ベアリングの回転力と心地よい戻り、そこそこの滑りを受け継ぎ、現代の技術で蘇ったといえます。おすすめの遊び方は、90年代に流行したリジェネレーションコンボでしょう。クイックな戻りとスリープへの移行のしやすさは、「ブレインツイスター」からの「スキン・ザ・キャット」「リジェネレーション・オブ・スピン」を繰り返すだけで実感していただけるのではないかと思います。初心者には遊びやすさを、上級者には手応えを。引き戻しメタルかくあるべしという理想の姿がここにあります。